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「絵で解く算数教室」

 

小学生のための基本の教室です。主宰の金谷は、家庭教師として長年にわたり多くの子どもたちに接するなかで、子どもの学力を支える最も重要な力とは「物事を視覚化しイメージする力」であることに気がつきました。この教室は、時間が十分にある小学生時代に、算数を通して「物事を視覚化しイメージする力」を養うことを目的としています。教室では、算数の文章問題を絵に描いて解いていく「どんぐり問題」という教材を使います。各自の進度に合った問題を、子どもたちが自由に選び、楽しく解いていきます。

算数教室の日程や受講料はこちらの「入会のご案内」をご覧ください。

 

教室の様子

少人数制の教室です。ほかのお友だちと一緒に問題に取り組むことになりますが、解く問題はそれぞれの生徒の進度や好みにあわせて個別に決めていきます(生徒それぞれのつまずきを克服するために、講師が適切な問題を見極めて選ぶこともあります)。また、問題を読んでいてわからないところが出てきたときも、一人ひとり個別に対応します。基本的に複数の生徒をまとめて指導することはありません。

 

「どんぐり問題」とは

この教室では、算数の文章問題を絵に描いて解いていく「どんぐり問題」という教材を使います。問題には、ミミズの運動会やそらとぶクジラ、お星さまの宇宙旅行など、子どもたちの想像力を刺激する楽しいしかけや思いがけない設定がたくさん用意されています。

どんぐり問題では、たとえ答えが出ても、問題文の意味をきちんと絵で表し、どうやって答えにたどり着いたか自分の言葉で説明できなければ正解にはなりません。したがって、「これは何算で解けそうか?」と機械的に公式を当てはめていく考え方はここではまったく役に立ちませんし、自力で答えにたどり着くまでは正解を教えてもらえません。そのかわり、どうしても難しくて解けなければ、そこでいったんやめて他の問題に移っても大丈夫です。できなかった問題は専用のファイルに入れて、次のチャレンジを待ちます。

 

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教室での「どんぐり問題」の解き方:

 

① まず、解きたい問題を選びます。

 「今日はクジラの問題にしたい!」

「この間やったピクニックの問題にする!」

 

② 問題文を一行だけ読みます。

 

③ 大きな紙と色えんぴつを使って、読んだ文を絵にします。

 

問題の一例(1年生向けの問題より)

でんでん虫のデンデン小学校では秋の歓迎遠足で100歩離れた公園へ行きました。

朝の8時30分に学校を出て、25歩あるいたところで10時になりました。

歩く速さが同じだったとすると、公園には何時何分に着いたでしょう。

 

「まずはでんでん虫の学校を描こう! 何色にしようかな〜」

「8時30分に学校を出たから、ここに8時30分って書いて…」

「25歩あるいたから足跡を25個描いてみよう」

 

④ 問題文を一行読んで絵にすることを繰り返します。問題に書かれていることをすべて絵にします。

 

いきなり式を立てて問題を解こうとするのではなく、

まずは問題文に書かれている状況を絵にしてみることが「どんぐり問題」のポイントです。

子どもたちはいろいろなことを想像しながら問題文の世界に入り込んでいきます。

下の絵は、当教室のTちゃんが小学1年生のときに、この問題を実際に解いたものです。

※クリックすると大きくなります。

 

 見本1.jpg

 「8時30分から10時の間に、足跡が25個ある! ということは…」 

 

⑤ 描いた絵をもとに、どうすれば答えが出るか考えてみます。

「25歩をもう1回繰り返すと11時半だ!公園までは100歩だから…」

 

⑥ 答えが出せたら、どうやって解いたのか自分で説明してみます。 

 

⑦ 答えが間違っていたら、自分の解き方のどこが違ったのかもう一度考えてみます。

 

文章題は一見難しそうで苦手に思う子どもが多いですが、絵に描くことで、実際に何が起きていてどんな状態なのかを自分で試して理解することができます。これは、いきなり式を立てて解くやり方では体験できない過程です。そして、絵にしながら解き方を考えることで、最終的に「なぜこの式になるのか」ということを実感をもって理解できます。公式の丸暗記が必要なくなり、子どもたちは次第に「算数ってたのしい!」と感じるようになります。

 

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問題文を丁寧に読み取り、想像力を駆使して一行ずつ絵に描いて、問題に書かれていることをシミュレーションしてみることで、算数の基本的な概念を自分で発見しながら理解していく「絵で解く算数教室」。こうして楽しみながら培う思考力は、中学校で習う複雑な方程式を使った文章題を解くための土台にもなります。また、文章の読解力や深い思考力が培われ、算数だけでなく全ての教科の基本となる力が底上げされます。

 

受講をご希望の方は、こちらの「入会のご案内」をご覧ください。

 

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そのほかの問題例

1年生向けの問題より

クジラのマッコウ君のご飯は、プランクトンです。

赤いプランクトンと青いプランクトンは、合計で1200匹います。

赤いプランクトンは、青いプランクトンの5倍だとすると、

赤いプランクトンと青いプランクトンは、それぞれ何匹いるでしょう。

 

(1年生が実際に解いたようす)

※クリックすると大きくなります。

見本2.jpg

 「1200匹描こうと思ったけど、ちょっと多すぎて無理…」「そうだ、100匹ずつ丸で囲めばいいかも! 」

桁の大きい数をどうやって扱えばいいか、自分で思いつくことができました。

 

 

4年生向けの問題より

うなぎのヌルヌルは自分専用の細長いベッドルームを作ることにしました。

そこで、ヌルヌルはベッドにカーペットを敷き詰めることにしました。

カーペットは同じ大きさの正方形のものを切らないで使うことにしました。

なるべく大きな正方形のカーペットを使うとして、

何枚の正方形カーペットが必要でしょうか。

 

5年生向けの問題より

7時2分に、いつも時速1kmで走る高速亀ハヤカメ君が、

600m離れた郵便局へ手紙を出しに行きました。

ところが、郵便局に着いたら、手紙がありません。

そこで、すぐに引き返して探してみたところ、1/3 戻ったところで手紙を見つけました。

ではハヤカメ君が再び郵便局に着くのは何時何分になるでしょう。

 

6年生向けの問題より

ムササビ商店とモモンガ商店では、毎年恒例のマント祭りを開催しました。

今年の売り上げはムササビ商店がモモンガ商店の 15/12 で 154320円でした。

ではムササビ商店とモモンガ商店の売り上げの差額は幾らだったのでしょうか。