子どもの頃から、
頭の中に浮かんだものを形にすることが好きでした。
幼稚園から帰ると絵本をつくり、
工作をし、
思いついたものを夢中で形にしていました。
そしてもう一つ、
私はよく、一人で考えごとをする子どもでした。
「ある」とは何だろう。
「人は、本当に何も考えない時間があるのだろうか。」
そんなことを、飽きることなく考えていました。
当時は、
「つくること」と「考えること」が、
いつか一つにつながるとは思ってもいませんでした。
つくることは、いつしか私の中心になり、
絵を描くことが、自分の生きる道だと信じるようになりました。
東京藝術大学を志望し、
制作に打ち込む日々を送りました。
けれど、親との約束があり、
一年の浪人を経て、千葉大学教育学部美術科へ進学します。
当時は、
「制作は、どこでも続けられる。」
そう考えていました。
大学院在学中、娘のアトピーをきっかけに、
食について深く学び始めました。
食べるものが、人の心や体をつくる。
その実感は、高校で美術を教えるようになってから、さらに確信へと変わっていきました。
自分らしさを見失っている子どもたちを前に、
私は、教育は教室の中だけでは完結しないと感じるようになります。
その思いを形にしたくて、
自ら食をテーマにした小さなカフェを始めました。
目指したのは、
修道院のように、人が静かに休み、
心と体を整え、
自分を取り戻せる場所でした。
けれど、その理想を形にするには、
まだ私自身も道半ばでした。
店を閉じ、私は日本を離れてオランダへ渡りました。
帰国後、寺子屋を始め、
たくさんの子どもたちと向き合う中で、
少しずつ見えてきたことがありました。
そして、
五十余年かけて、ようやく気づきました。
私が探していたのは、
「何になりたいか」ではありませんでした。
芸術も、
教育も、
食も、
デザインも。
振り返れば、
私の中では最初から一つだったのです。
私が惹かれてきたのは、
その人の中にあるものが、
少しずつ形になっていく瞬間でした。
だから今も、
学びと創造、その両方に携わっています。
振り返れば、
私が探していた場所も、
つくりたかった場所も、
最初から変わっていませんでした。
AKtuintjeは、
一人ひとりが安心して自分を取り戻し、
本来の自分へと育っていく、
小さな庭です。